後期高齢者医療制度 その2

TVって、
明るい部分しか見つめない。

暗い話はしない。
暗い場所へおちていった人間の話はしない。
這い上がってきた人しか見つめない。

僕もそうだ。
見たくない。
関わりたくない。
つきまとわれたくない。


その総意が、
後期高齢者医療制度なんてのを実現させてしまったのか。

障害者自立支援法もそうだが、
落ち目の人間は死ね。
役に立たない人間は死ね。
回復して、社会に貢献できる見込みのない人間は死ね。
わずらわしくて、面倒なんて見てられない。
ということだ。

たしかに、
自然の摂理はそういうことなんだけど。


落ち目の人間は、
遠慮して一人で悩む。
個別に、バラバラに苦しむ。
そして、人知れず消え去る。

それが、社会生活を営む動物が迎える最期の姿か。

それがイヤなら、
最後まで若い者どもににらみを効かせて、
『くたばれ、ジジイ!』なんて、恐くて言えない、
そんな存在にならなければ。

財産を築き上げて、
若い者どもが腰を低くしてお伺いを立てる、
そんな存在にならなければ。

それが、偉大ということだ。

サルの世界には老後の保障なんてないんだから。
元ボスだろうが何だろうが、
力を失えば卑屈に若いサルの毛づくろいもする。


そうなのか…。
もう、考えれば考えるほど鬱になっちゃって…。