静かな世界に住みたい

静かな世界に住みたいと願っています。



自動車というものが、嫌いです。
特に、交差点が、いたたまれません。


左折しようとしている車が、道路を横断中の歩行者のために
停止を余儀なくされている、という情景…。
運転手の『チッ』という舌打ちが、聞こえてきそうです。


僕は、なるべく左折車の邪魔にならないように、
左折車の列の合間をぬって道路を渡ろうとしてしまいます。


その、自分が勝手に行っている気遣いが、自分自身にとって
大きな心の負担になっています。


カーブラインから歩行者が外れるやいなや、アクセルを踏んで
走り去っていく自動車。
どんなに気を遣っても、他人に全く迷惑をかけずに生きていくことは
できないのだ、という絶望感。


…いたたまれない……。



多くの人間がひとところに集まるがゆえに摩擦が起き、
僕は、その摩擦を避けようとして気を遣い、心をすり減らし、
常に何かに急き立てられているような気持ちになります。


適度な人口密度の、静かな世界に住みたい…。



…って、まぁ、早く独立して引越しすればいいだけなんですが。
下り1Mbpsくらいでネットに接続できさえすれば、くみ取り便所
だろうとなんだろうと他に条件は問わないんですから…。