Linux Mint 12 LXDE 導入記
ネットブック(DELL Inspiron Mini 10v)へ、クリーンインストールしました。
【目次】
- 準備、インストール
- 初期設定
- (解決) 日本語入力ができない。
- (解決) Google Chromeをdebからインストールできない。
- 時計の表示形式を変更する。
- (解決) 電源ボタンを押してもダイアログが表示されない。
- 電源ボタンを押したらハイバネートさせたい。
- (解決) サスペンド復帰後にシステムトレイの表示が乱れる
- (解決) iBusを有効にすると、システムトレイのアイコンが進入禁止マークになる。
- ホームディレクトリのフォルダ名を英語にしたい。
- (未解決) gedit使用中のiBusの不具合
- 感想
準備、インストール
まずは下記のページからISOをダウンロードします。私はTorrentを使ったことがなくて、いつもHTTP通信でダウンロードしてます。
万年初心者…(-_-;)
http://blog.linuxmint.com/?p=1937
次に、LiveCDの代わりにLiveSDカード(勿論USBでも可)を作成します。
このバージョンはハイブリッドISOに対応しているそうです。
今までは『UNetBootin』を使ってSDカードにISOを焼きつけていました。
今回は、ISOとLinuxの端末だけで、インストール用SDカードを作成します。
【参考】
How to install Linux Mint via USB - Linux Mint Community
http://community.linuxmint.com/tutorial/view/744
SDカードがマウントされている場所を確認する。
$ sudo fdisk -lディスク /dev/sda: 8012 MB, 8012390400 バイト
ヘッド 255, セクタ 63, シリンダ 974, 合計 15649200 セクタ
Units = セクタ数 of 1 * 512 = 512 バイト
セクタサイズ (論理 / 物理): 512 バイト / 512 バイト
I/O サイズ (最小 / 推奨): 512 バイト / 512 バイト
ディスク識別子: 0x0005fafaデバイス ブート 始点 終点 ブロック Id システム
/dev/sda1 * 2048 13572095 6785024 83 Linux
/dev/sda2 13574142 15648767 1037313 5 拡張領域
/dev/sda5 13574144 15648767 1037312 82 Linux スワップ / Solarisディスク /dev/sdb: 1977 MB, 1977614336 バイト
ヘッド 64, セクタ 63, シリンダ 957, 合計 3862528 セクタ
Units = セクタ数 of 1 * 512 = 512 バイト
セクタサイズ (論理 / 物理): 512 バイト / 512 バイト
I/O サイズ (最小 / 推奨): 512 バイト / 512 バイト
ディスク識別子: 0x00000000デバイス ブート 始点 終点 ブロック Id システム
/dev/sdb1 * 135 3858623 1929244+ 6 FAT16
SDカードにコピーする。
注意点は、パーティション分割番号を含めてはいけないこと、だそうです。しばらくすると、下記のような結果が出ました。
$ sudo dd if=~/ダウンロード/linuxmint-12-lxde-cd-32bit.iso of=/dev/sdb oflag=direct bs=1048576
正常にコピーされたようです。
657+0 レコード入力
657+0 レコード出力
688914432 バイト (689 MB) コピーされました、 153.825 秒、 4.5 MB/秒
(影響なし) インストール終了後にフリーズした。
インストール終了後、SDカードを引きぬいてEnterキーを押すと普通は再起動するはずなのですが、なぜかそのままフリーズ。仕方がないので電源ボタンを長押しして強制終了させました。
他のディストリでも、たまに起こるのでそんなに怖くはありません。
初期設定
ごく一般的な設定の手順と、その際に直面した問題について。(解決) 日本語入力ができない。
そもそもインプットメソッドが入っていないのはLubuntu11.10と同じですね。ただ、Lubuntuと違って日本語の表示自体は初めから綺麗です。
$ sudo apt-get install ibus-gtk3 ibus-mozcこの後、ログアウトではなく再起動しなければiBusのアイコンがタスクトレイに表示されず、mozcも有効になりませんでした。
(解決) Google Chromeをdebからインストールできない。
いつもはFirefoxからChromeのページを開いてdebパッケージをダウンロードしてそれをダブルクリックで実行しているのですが、そこで『権限がない』と言われて失敗してしまいます。下記を参考にして、Googleのリポジトリを追加してからインストールしました。
【参考】
Action*3 - Ubuntu 11.10にGoogle Chromeをインストール
http://www.terut.net/?p=723
ただし、その後端末で『sudo apt-get update』すると、
下記のような警告が出ます。
どうやらChromeのインストールでも自動でリポジトリが追加され、
W: Duplicate sources.list entry http://dl.google.com/linux/chrome/deb/ stable/main i386 Packages (/var/lib/apt/lists/dl.google.com_linux_chrome_deb_dists_stable_main_binary-i386_Packages)
手動で追加したものと重複している様子。
ならば、手動で追加した方を削除しましょう。
まずは上書きされたファイルをエディタで開きます。
次に『deb http://dl.google.com/linux/chrome/deb/ stable main』
$ sudo leafpad /etc/apt/sources.list.d/google.list
と書かれた行を削除…するつもりが、このファイルには
この行しか書かれていません。
ならばいっそのことファイルごと削除しちゃいましょう。
一応、問題がないかどう確認します。
で、『google-chrome.list』の中身を見ると…、
$ ls /etc/apt/sources.list.d/
google-chrome.list google.list local-repository.list
全く同じパッケージをチェックしているようです。
### THIS FILE IS AUTOMATICALLY CONFIGURED ###
# You may comment out this entry, but any other modifications may be lost.
deb http://dl.google.com/linux/chrome/deb/ stable main
これで安心して削除できます。
はじめから下記のようにすればいいだけですが(^_^;)
$ sudo rm /etc/apt/sources.list.d/google.list
$ sudo apt-get update
$ wget -q -O - https://dl-ssl.google.com/linux/linux_signing_key.pub | sudo apt-key add -
$ sudo sh -c 'echo "deb http://dl.google.com/linux/chrome/deb/ stable main" >> /etc/apt/sources.list.d/google-chrome.list'
$ sudo apt-get update
$ aptitude search chrome
$ sudo apt-get install google-chrome-stable
時計の表示形式を変更する。
『3月11日(日) 05:06』のような形式で表示する場合 (24時制)。%B%d日(%a) %H:%M
(解決) 電源ボタンを押してもダイアログが表示されない。
Lubuntu10.10での解決法とほぼ同じでした。【参考】
http://d.hatena.ne.jp/sutara_lumpur/20120107/1325921714
再起動後に有効になりました。
~/.config/openbox/mintlxde-rc.xml
299行目に以下を追加。<keybind key="XF86PowerOff">
<action name="Execute">
<command>mint-lxde-logout</command>
</action>
</keybind>
電源ボタンを押したらハイバネートさせたい。
前項とは別の挙動をさせます。…告白すると、Ubuntu9.10を使っていた頃にハイバネートが出来なかったことで
自分のDELL Mini 10vではハイバネートは不可能なのだと決めつけて、
長時間使用しない場合にはシャットダウンしていました。
が、このMint12LXDEで試してみたら、あっさり成功。
それなら、ハイバネートを使わない手はありません。
電源ボタンにハイバネートを割り当てます。
【~/.config/openbox/mintlxde-rc.xml】
pm-hibernateを実行するには管理者権限が必要です。
<keybind key="XF86PowerOff">
<action name="Execute">
<command>sudo pm-hibernate</command>
</action>
</keybind>
煩わしくないようにパスワードを求めないようにさせました。
【参考】
fluxboxで簡単にシャットダウンをする方法 - Okumatsu_Hiroshi Website - I = "Love Fluxbox !"
http://www.geocities.jp/okumatsu_hiroshi/shutdown_with_dialog_okumatsu.html
$ sudo visudo端末内でnanoが起動します。
末尾に以下を追加します。
%(ユーザ名) ALL=(ALL) NOPASSWD: /usr/sbin/pm-hibernate
ハイバネートから復帰すると、なぜかスクリーンセーバーが働いていて
画面をロックしています。
スクリーンセーバーは常時無効にしているはずなのに…(-_-;)
考えてみればスクリーンセーバーなんて必要ないので、この際削除します。
sudo apt-get remove xscreensaver/etc/xdg/lxsession/Mint-LXDE/autostart
セキュリティ上は好ましくなのでしょうが…(^ ^;)
@setxkbmap -option terminate:ctrl_alt_bksp
@lxpanel --profile Mint-LXDE
【削除】@xscreensaver -no-splash
@pcmanfm --desktop
@gnome-power-manager
(解決) サスペンド復帰後にシステムトレイの表示が乱れる
Lubuntu11.10での解決法と同じでした。【参考】
https://forums.ubuntulinux.jp/viewtopic.php?id=12492
(解決) iBusを有効にすると、システムトレイのアイコンが進入禁止マークになる。
【参考】Oneiricでibusのトレイアイコンが復活! - MONOLOGUE CAFE
http://d.hatena.ne.jp/ni_no5/20111126/1322283487
私の場合は下記のようにしました。
- /usr/share/ibus/ibus/_config.py.in
- 新規作成 (こちら を丸写し)
- /usr/share/ibus/ui/gtk/main.py
- 修正部分だけでなく、ファイルごと置き換え (こちら を丸写し)
- /usr/share/ibus/ui/gtk/panel.py
- 修正部分だけでなく、ファイルごと置き換え (こちら を丸写し)
Windowsなら当たり前のことですが、辞書に単語を登録したい場合、設定画面を開くことなく、上の画像のようにシステムトレイのアイコンから登録画面を開けるようになったのは本当に嬉しいです (つД`)
今のところ副作用などはありません。
ホームディレクトリのフォルダ名を英語にしたい。
$ LANG=C xdg-user-dirs-gtk-update【参考】
ホームディレクトリのフォルダ名を日本語から英語に変更するには − @IT
http://www.atmarkit.co.jp/flinux/rensai/linuxtips/a077changelang.html
(未解決) gedit使用中のiBusの不具合
テキストエディタのgeditを使用中に、カーソルが表示されなくなり、iBusが有効にならないことがしばしば起こります。他のアプリに移って、そこでiBusを有効にしてからgeditに戻れば直ります。
しかし、この不具合は頻発するので、そのたびに『Alt + Tab』で他のウィンドウに切り替えてすぐに戻る、という作業がなんだか馬鹿らしい…(-_-;)
【追記 2012年3月26日】
DELL Dimension 1100 にもMint12LXDEをインストールしてみましたが、
同様の不具合が発生しました。
→ 不具合の詳細
感想
はじめは『Lubuntuより断然いい!』と感じましたが、だんだん、大差ないように思えてきました (^ ^;)ただ、細部にわたってデザインが統一されているので、使っていてとても心地よいです。
Gnome版と違ってUIに新機軸などありませんが、むしろ旧来のUIで十分だと感じさせてくれます。
たとえば、UnityやGnomeShellでは『Superキー(Windowsキー)』を押すと、よく使うアプリのランチャと他の一覧が、半透明の背景の中でかっこよく表示されます。
でも、これって旧来のUIでも十分代替できます。
…むしろこちらのほうが断然スマートです…(-_-;)
よく使うアプリはデスクトップにランチャを置く。
『Super + D』で全ウィンドウを最小化してデスクトップを表示。
矢印キーでアプリを選んでEnterで開く。
その他のアプリは『Ctrl + Esc』でメニューを開き、階層をたどっていって開く。
UnityやGnomeShellは、デスクトップがただの壁紙鑑賞会場と化しています。
LXDE版には機能美という言葉がぴったりと当てはまります。
これなら、『俺、Linuxを使ってるんだぜ!』と堂々と自慢できると思います。
その他、気づいたこと
geditでmozcの予測変換をTabキーで選ぼうとすると文中にタブが挿入されてしまうということが、これまで使ってきたUbuntuでしばしば起こっていましたが、今回はそれがなく、ひと手間省けました。※ もしそれが起こったとしても、下記のページに解決法が書いてあります。
【参考】
ubuntu 10.10 & gedit,ibus+mozc - Ubuntu Japanese Local Community Team - ArchiveOrange
http://web.archiveorange.com/archive/v/F78LpICeW9zYxjL2quUC
lftpはすでにインストール済みでした。
元のUbuntu11.10はどうだったっけ…、忘れました(^ ^;)
とにかく、手間が省けて結構なことです。
『無線接続しました』などのメッセージ通知用のアイコンがいつまでもシステムトレイに残ることがなく、すっきりしています。
ttf-droidフォントが初めから入っているので、Google Chromeでハングルの文字同士が重なって読みづらくなることもありません。
(どうせハングルは読めないんですが…(^ ^;) でも、見栄えは大切ですし。)
【参考】
Ubuntu日本語フォーラム / ハングルの重なり - Chrome
https://forums.ubuntulinux.jp/viewtopic.php?id=12689
bluetoothは試していないので分かりません。