魔法少女まどか☆マギカ への恨み言

よく…、はじめは小さな世界での日常のコメディだった物語が、
いつの間にか終わりのないインフレバトルモノへと変質して、
最後は宇宙だとか神だとかとんでもないレベルにまで到達してしまって、
ふと、コミックスの第1巻を読み返すと、あまりの落差に熱気が冷めてしまう
っていうことがよくある。
まどかは、わずか全12話で、その激しい落差を生み出してしまった。


放送前は、いわゆる魔法少女モノであるとの認識を植え付けておき、
1~2話で、結構真剣な展開もあるようだと匂わせ、
3話以降で、日常の描写は消えて登場人物が次々と死んでゆき、
9話で、エントロピーだとか宇宙人だとかで物語の舞台が一挙に大きくなり、
11話で、そもそも人類の歴史はすべてこの小動物に干渉されていたことが明らかになり、
12話で、宇宙再構築。
…(-_-;)
……(-_-;)
………(-_-;)


…すべては、3話のマミさんの死に『燃え』てしまったがために
視聴を続けた自分が悪い。
それは分かっている。
必ず勝てる戦い、接待バトルなんてありえない。
常に生命の危険が伴う。
危険を冒さずに手に入る幸福なんてない。
親の、社会の庇護のもとに、ノーリスクで幸福を享受していた私。
現実の厳しさ、残酷さを知って、震えが止まらない。
それでも…、いや、だからこそ、かなえたい願いがある。
大人の入り口に立った少女は、今、力強く歩き出す!!


…そんな展開を想像していた。
いや、8話までは問題なかった。
でも…、9話の『 エントロピー』で萎えた。
どうやら、少女の精神的成長で障害と格闘し、克服するという物語ではないらしい。
そして最終話。
人智を越えた力で、問題を消しさる、なかったことにするという強引な解決方法。
( ゚∀゚)アハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ


さやかの、想いを伝えられない苦悩と嫉妬と絶望は何だったの?
11話で取り上げた、人間と家畜の搾取関係は何だったの?
インキュベーターの干渉を阻止しさえすれば、それらの問題は解決するの?
宇宙をゼロからやり直しても、同じような事が繰り返されるんじゃないの?
将来、人類が進化してインキュベーターのような大規模な搾取者になる可能性は?


視聴者に投げかけた重い問いをすべて置き去りにして、
リセットボタン、ポンっ♪
レズ☆ハッピー
で、逃げるつもりですか?
物語の整合性が乱れやすい連載漫画じゃないんだから、
もうちょっと何とかならなかったの?